夫の協力が必要!体外受精で不妊治療が成功した私の体験談

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これから不妊治療を始める方

「不妊治療について知りたい」
「不妊治療で成功した人の体験談が聞きたい」
「体外受精ってどうなんだろう」

本記事はこれから不妊治療を始める方にぜひ読んでいただきたい記事です。

本記事の内容

・不妊治療を始めるまでの経緯
・不妊治療から出産までの期間
・不妊治療の内容と費用
・不妊原因について
・不妊治療におけるパートナー(夫)の協力について
・不妊治療を終えて

 

この記事を書いている私は、
医療専門ライター。
内資系製薬メーカーにて、機器・部外品・化粧品の承認・認証申請のほか、薬機法から業界自主ルールまで法務の仕事を幅広く経験。
プライベートでは、35歳の時に結婚。
結婚半年で、福岡県の医院にて不妊治療を開始。
明確な原因が見つからない中、4年に渡る治療で総額500万ほどを費やす。
39歳の時、顕微授精で妊娠。現在はイヤイヤ期全開の男児の子育てに奮闘中。

今回は私の不妊治療体験をお話しします。

 

 

不妊治療を始めるまでの経緯

私は生理が規則的に来ず、量が非常に少ない体質でした(3日もあれば終わるし、夜用ナプキンは不要)。
また、20代の初めから長い間ピルを服用していたこともあり、無排卵を疑っていた所もあります。
そのため、私は結婚前から不妊治療が必要になるかもしれないと思っていて、彼には事前に「不妊治療する可能性がある」と伝えていました。
ですから、私の場合は、妊娠できないから不妊治療をするというよりも、体質的に妊娠しにくい可能性が高いので、早めに不妊治療したいと考えていたということになります。
それでも、すぐにできると思っている彼の意見も尊重し、避妊をやめて半年たっても妊娠できなかったら病院で治療を行おうと決めました。

 

不妊治療から出産までの期間

治療を開始したのは35歳の時、入籍から半年後のことです。
まずは一般的な産院でタイミング法を3回試した後に、九州の大手不妊治療病院に転院しました。
その時には36歳になっており、それから人工授精を5回、体外受精を2回(顕微・対外、顕微)、移植を5回行いました。
初回の対外受精は37歳で、妊娠できたのは39歳ですから、知識として知っていたとはいえ、不妊治療はとても時間がかかるものだということだと実感しています。

 

不妊治療の内容と費用

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私の生理不順の原因は多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)で、ロング法と呼ばれる誘発法になりました。
ピルを飲んでからホルモン剤を使っていく方法です。
それでも卵巣過剰刺激症候群(OHSS)で毎回入院となりますし(今はそうならないよう、採卵後すぐに生理を起こすようです)、50個近く卵胞が取れますが、卵が入っているのはその半分、胚盤胞になるのは6~8個です。
私の場合、ピルを飲んで誘発・採卵、卵巣を休ませてから移植を行うわけです。
採卵から移植までは半年かかります。
卵の数が多いため、顕微授精の治療費は1回あたり6~70万程度とかなり高額でした。
また、多嚢胞で生理不順なため、移植にも薬を使って凍結胚移植でも1回あたり40万程度が必要となりました。
概算ですが、年100万ほどの医療費がかかっていたようです。凍結胚が尽きて2人目をあきらめるまで、5年で500万ほど使いました。

 

不妊原因について

私の場合、多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)気味というだけで、明確な不妊原因は分かりませんでした。
実施した検査は、卵管造影、クラミジア等、子宮鏡、腹腔鏡、不育症(途中でバセドウ病に罹患)です。
ただし、アシストハッチングを行わないと着床しなかったこと、そして出産後の子宮内フローラによる細菌検査で不良判定があったことから、着床障害もあった気がします。
夫の場合、1度目の採卵で体外受精にした卵が胚盤胞まで育たなかったので(半分は顕微に回した)、精子に見えない部分の問題があったのだと思います。

 

不妊治療におけるパートナー(夫)の協力について

私の不妊治療についての本音を言うと、旦那の協力を得るのが一番難しかったと言えます。
男性は避妊をしなければ妊娠するものだと思いがちで、不妊治療の話を聞いても自分のことだと捉えられないようです。
高齢で結婚した夫婦の4割は不妊に悩む可能性があること(不妊の可能性は誰にでもあること)、治療となると、今後一般的にどういう進み方をしていくのかと言うのを折に触れて説明していたつもりですが、いざ自分の精子の検査となると『もし精子が無かったら男として終わる』と、急な不安にしり込みしてしまうようでした。
夫の協力を得るのにスムーズなのは、やはり権威である医師からの説明です。
一緒に病院に来てもらって、医師から直接不妊治療は特別なことではないと聞いてもらっていた方が、ステップアップに対する拒否感が弱くて済みます(大手では夫婦での説明会出席が必要なところがあります)。
なお、私たちの場合ですが、私の排卵検査の際に、膣内に夫の精子がある(無精子ではない)ことを確認してもらい、それをさらっと伝えることで、病院に行くハードルを下げることができました。

 

不妊治療を終えて

不妊治療は保険外であるため、各個人に合わせた治療になります。
そのため、クリニカルパス(治療や検査の実施内容や順序を示したスケジュール表)が作られていない場合がほとんどです。
だからこそ、医師にすべてを任せるのではなく、自分で自分の治療データを分析して、医師と意見交換できるようにしておいた方が良いです(もちろん、明確な不妊原因がある場合は別です)。
そう思ったきっかけが、アシストハッチング(移植時に卵の表面に傷をつけておく)の考え方の違いでした。
私の病院では、アシストハッチングは妊娠率に関係がないと言って、なかなか実施してもらえませんでした。
実際に自分では妊娠できたという実績があっても、言い忘れていたら実施してもらえないわけです。
不妊治療はひとりひとりやり方が違います。
自分の身体のことは自分が一番良く分かるはずです。
医師だけでなく、自分も治療に参加することが、妊娠への一番の近道です。

 

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